2017年2月



2月5日

漫画原作から小説に転向します。

沢山作品を書いて編集者の方に見てもらいましたが
採用に至るものが作れていないことと、
僕が信頼する方々が「小説のほうが向いている」と
助言をくださったからです。

以前から「小説のほうが向いている」と言われたときは
「やってみないと分からない」という気持ちが強く、
実際まだそんなに書いてもなかったですが、
今は「やってみて分かった」という心境です。
自分でも納得をしました。

今までストックしていた漫画原作の構想を
あらすじにする作業をしています。供養です。
これを小編集者の方に送って漫画原作を卒業します。
もし採用されるものがあればそれ書くけど。

これからも書いていきます。







2月6日

しばらくは僕が作品投稿をしていて感じたことを書きます。
作家を目指している人に参考になればなりよりです。

●プロになるためには戦略と人生設計が必要

漫画かになるためにまず何をするべきか。
戦略と人生設計を立てることです。みんないきなり書いちゃう。
それは思い立ったその日に裸足でエベレストに登るくらい無謀で無計画。
「歩いていればいつか頂上にたどり着く」
目論見が甘すぎる。そんな簡単にプロにはなれない。

よくある『漫画の描き方の本』はプロになるための本ではない。
いわば料理を作る技術の教則本であり、料理人のなり方の本ではない。
料理人になるにはレストランに就職するのが一般的。
実際レストランの採用試験は実技ではなく面接。
「料理が上手ければ料理人になれる」というのは間違い。
そういうことを調べて戦略を立てないといけない。

初めて書いた短編が新人賞大賞→デビュー連載が大ヒット。
これは童貞の妄想のような人生設計。
短編30本以上投稿→雑誌に短編10本掲載→コミックスが出る連載。
このぐらいが現実的で、このぐらいこなすのは2・3年では足りません。

プロになるまで10年かかる前提で人生設計を考える。
仕事・結婚・出産などを両立してプロを目指せるか。







2月7日

●漫画家になりたいのか漫画を書きたいのか

「手紙を書きたい」という人がいるとします。
筆記用具やレターセットを揃えました。
手紙の書き方を何冊も読みました。
きれいな字を練習して身につけました。
しかし手紙を書けませんでした。
手紙を誰に送るか、何を書くかは何も考えていませんでした。

漫画は表現手段の1つであって、
表現したいものがなければ自分の漫画は書けない。

「漫画家になりたい」と言う人は
その肩書きが欲しいとか、印税で生活したいという意味の人が多い。
何を書きたいのかがないと漫画は書けない。
人の漫画の真似はできる。だから真似してでもプロになる。
でも書きたいことがないなら続かない。

「漫画を書きたい」だけならアマチュアでも活動できる。
プロのレベルの漫画書きたい人がプロを目指すべき。







2月8日

●プロになれない前提で人生設計する

子供が捨て犬を拾ってくる。
「飼いたい。絶対自分が面倒を見る」
この時の子供の決意は本物だし、面倒を見続けることも可能だと信じている。
その後やっぱりお母さんが面倒を見るようになる。

これと同じことが夢に挑戦していると起きる。
5年後10年後同じ状況や立場ではいられない。
同じ気持ちでいられない。夢に近づくほど難しいことがわかって来る。
夢を追うのではく、夢に追われる。

プロになれないとしても目指すのか。
プロになれなくてもその人生を楽しめるのか。
「挑戦して良かった」「自分の人生はこれで良かった」と言えるか。
すべての人から反対されても目指すのか。







2月12日

例えばあなたはこの人が幸せだと思うでしょうか。

15歳から漫画家を目指していて現在40歳。
雑誌掲載経験なし。新人賞は佳作どまり。
仕事はアルバイト。恋人はいたことなし。友達なし。
親からは勘当。貯金なし。ずっと漫画を描いている。

この状態を幸せだと思いますか?30歳なら?
幸せかどうかは本人にしか分からない。
本人は人生を漫画に打ち込めて幸せかもしれない。
そういう人でないとプロにはなれないと思う。
自分はこの状態を幸せとは思えない・絶対になりたくない、
という人はプロを目指してもいいけど切り上げ時をはっきりと決めたほうがいい。

夢が叶わなかったら人生の敗北者か。
世間からそう見られるのは耐えれても、
自分自身がそう思ってしまうようなら挑戦しないほうがいい。







2月13日

●プロを目指していることを周りに言わない

偏見を持っている人からは世捨て人扱い。

職場では言わないほうがいい。
仕事のミスを漫画のせいにされるようになる。
「絵が上手いなら描いて」と言われ仕事が増える。

「ちゃんとしたところに勤めて漫画は趣味で続ければいい」と言われたら。
無視すればいい。その人だったらそうすると思っただけの理想の話。
自分がすべきことはその人を説得することでも喧嘩することでもなく漫画を描くこと。
プロになってその人に認めさせようと思わなくていい。相手にしないこと。

親にそう言われたって気にしなくていい。
肉親に応援されないと自分は間違っているのか、親不孝かと思ってしまう。
親のために生きなくていい。自分の人生は親のためにあるのではない。







2月14日

●30歳に活動を続けるか決める

今の活動を続ければプロになれるのか。編集者がどう言っているかで判断。
プロになれなくても今の活動を続けるのか。
なぜ30歳かというと30歳が色々な分岐点だから。

体力が落ちる。
20代からは落ちていく一方。自分の技術は上がっても体力は落ちる。
働きながら書くのは難しくなる。

気力が落ちる。書かなくなります。
プロになりたい気持ちは変わらなくても、書きたい気持ちは年を経ると下がる。
若いうちは可能性を信じてがんばれる。元気も欲もある。
年を取ると仕事に時間も労力も取られる。がむしゃらではなくなる。

就職したいなら30歳からは困難。

結婚したいなら30歳からは困難。
30歳を超えてから恋人を作るのは困難。できる人は30までにできている。
ただ作るだけでも難しいのに、活動を理解してくれる人ならなおさら難しい。
婚活するにしても「作家志望の30歳独身」は悪い印象しかない。フリーターならなおさら。
30歳になってもものになっていない人と見られる。
活動をすっぱりあきらめるならハードルは下がる。
同世代彼女がいるなら彼女が待ってくれる限界。出産があるから。

出産したいなら30歳からは困難。
出産適齢期は25〜35歳。
男も同世代彼女が出産希望なら
出産して子育てするなら経済的余裕が必要。







2月15日

気持ちは変わる。

10代 書くの楽しい
20代前半 絶対プロになってみせる
20代後半 自分はプロになれないかもしれない
30代 今さらあきらめられない


「あと1年続けたらプロになれるかもしれない」
と毎年信じてズルズル続けてしまう。







2月19日

●素人の感想を鵜呑みにしない

参考にならないしネットに載せたものも同じ。
無条件で褒める人、思ったことを言う人、無条件でけなす人。
知り合いならあなたを傷つけまいと当たり障りないことを言う。

そもそも「まだ読んでない」と言われる。
ラブレターをまだ読んでないと言われるぐらいのショック。
自分は漫画に人生を賭けるほど真剣でも相手はそうではない。

雑誌に載せるかどうか判断するのは編集者。
「面白い」「面白くない」それは個人の好みだろうということもある。
大多数の読者に対してどうかというのが分かるのは編集者。

素人の言う「画が上手いね」は球速120キロ程度。
草野球なら速い。プロは140〜150の世界。
1軍投手コーチに「上手い」と言われればプロで通用する。
素人は自分より上手かったら「上手い」と言う。







2月20日

取材させてもらった方に読んでもらうのはいい。

読んでもらえたとして「どうでしたか?」と訊いたとき
「どう言ったらいいか分からない」と言われることがある。
こちらとすれば「面白くなくてどう言ったらいいか分からないのか…」と落胆するが、
そうではなく「どう感想を言ったらいいか分からない」とか
「何を指摘していいか分からない」という意味。

何かアドバイスを送りたいけど何が良くて何が悪いか
(素人なので当然)分からないということ。
なので訊くなら「面白かったですか?」と訊くのがいい。
よく注意しておくのは言葉よりも表情。知り合いなら「面白い」と言ってくれる。
本音で面白かったら笑顔だし、逆なら困った顔をする。







2月21日

●製作の戦略

新人向きか。
取材が必要か。
構想がまとまっているか、1から作るのか。
半年以内に完成できるか。(慣れたら2・3カ月)
読み切り1話で面白さを伝えれるか。

構想中の話が複数ある場合、どの作品を今作るのか。
早く作れるものを優先するべき。

同時進行で何本も考える。
完成に向けて作るのは1本で、アイデア出しは同時に何本も。
今作っている作品からの現実逃避に別の作品のアイデアを考えたり。
1本に根詰めて作るより色んなものを考えたほうがうまくいく。

分量を増やすより早く完成させることを優先させる。
ボリュームはあとから増やせばいい。
迷ったら最小限だけ書いて続きを書く。迷うのはあとから。

自分が書きたいものは同時進行で書いてもいい。
編集者の要求に応える作品とは別に、
書きたい作品を憂さ晴らしに書くのがいい。

最初は書きたい話を書けばいい。ただし早く。







2月22日

●インプット

まず自分は理論派か感覚派か。
本を読むのが苦ではない→理論派
本を読むが苦である→感覚派

苦ではない本をたくさん読む。ジャンルではなく作者や内容で。
30ページぐらい読んで心に響くものが1つもなければもう読まなくてもいい。
別の本を読もう。人間と同じ。初対面で嫌だと思ったら、どうやっても嫌。
自分とは合わなかったと考える。
読んでも得るものはない。読んでもどうせ忘れる。

読書が苦手な感覚派の人は色んな経験をしよう。
色んなところに行って、色んないいものを見る。
色んな人に自分からどんどん話しかけて訊く。

インプットしたものは忘れてもいい。
忘れず印象に残ったものが自分にとって大事なもの・役立つもの。
それはマイナスな経験も同じ。負の感情も大事な財産。

漫画を読むほど上達するか。
料理を食べただけでは料理の腕は上がらない。
漫画が好きな人はアニメやゲームも好きな人が多いと思うが、
それは知識であって技術ではない。
知識が材料にはなっても、材料があるほど料理がおいしいわけではない。
やはり作らないと上手くならない。







2月23日

●アウトプット

書ける波(時期)と書けない波がある。
1日のうちでもあるし、1週間、1カ月にもある。
僕は2カ月に1回1週間ぐらい書けない大きな波があります。
書けないときに何をするか。
読書、家事、外出、趣味、やることをリストアップしておく。

書けるかどうかは書いてみるまで分からないので、
先に用事をするより先に書くほうがいい。
書けなかったら用事をして、書けたら書けるだけ書くべき。
書けるだけ「もう出ない」というまで書くべき。

「これだけ書けたから今日はもういいだろう」と思ってはいけない。
筆が走るなら力尽きるまで書いたほうがいい。
次の日も筆が走るということはあまりない。

作品は完成させよう。
完成をさせないと成長はない。
雑誌掲載レベルでないとしても完成させて改善点を見つける。
料理を作るのを途中で断念したら完成品の味は分からない。

急ぐ意識は必要。
2・3本作ってデビュー到達ということはまずないので、
10〜30本は作ることになる。その数をこなすには年4本、
3カ月に1本以上ペースぐらいで作りたい。
すぐに30歳は来る。







2月26日

●1作目

初めての短編に求められるレベルは、
画は見るに耐えうるもの。
ずっと見ていたいような画でなくていい。
1枚絵が上手いだけではダメ。
コマ割りはインパクトよりも読みやすさ。

話は破綻や矛盾がないもの。
複雑な伏線や意外な結末は要らない。
面白いほど良いがそれを求めると迷宮に迷い込む。
ハッピーエンドにする。

感動レベルまで作れなくてもいい。
それはベテラン作家だから作れるもの。

あまり面白さを追求しないほうがいい。
面白いかどうかは編集者と読者が決めること。
自分は面白くないと思っていても、
世間では面白いとされて売れている作品はある。

第1話ではなく1話で完結するもの。
長編の第1話を読み切りにしたもので成立できればいいが、
それよりは長編のスピンオフのほうが作りやすい。







2月27日

●いきなり大作を作らない

プロ野球で言うなら、
1年目に打率3割ホームラン30本を目指してはいけない。
3割30本は打者の憧れだが、ベテランの強打者ができるかどうかの目標。
それにはまず実績があって監督から信頼されて
毎試合スタメンで使ってもらえないと達成できない。
3割30本は10年目ぐらいの目標にすればいい。

1年目の目標は1軍に上がること。漫画で言えば連載を取ること。
そして目の前の最初の目標は、2軍戦に代走で出てアウトにならないこと。
盗塁はしなくていい。ファインプレーも要らない。
牽制死しないこと。ランナーコーチの「ゴー」「ストップ」に従うこと。
漫画で言えば編集者の指示通り読み切り1話作って雑誌に載ること。
「代走での起用は納得できない」と言うならもう使ってもらえない。

誰も2軍戦の代走なんて目標にプロ野球選手にはならない。
大きな目標と今やるべきことはあまりにもかけ離れているということ。
漫画家志望者は今ヒットしている漫画や自分の好きな漫画と
同じステージのものを作ろうとしてしまう。
もちろんそこを目指していいが、現実的には10年目ぐらいの目標。





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