2017年3月



3月2日

作家のランクをプロ野球で例えると、

名球会レベル(大ヒットをした)
オールスターレベル(連続連載10年以上)
1軍レベル(連載を持っている)
1軍半レベル(連載経験がある)
2軍レベル(読み切りが載った経験がある)
アマチュア

名球会を目指すのはいいけど、
今書くべきは2軍で認められるもの。
デビュー作で大ヒットは書けないし、書こうとしてはいけない。
デビュー作は別にヒットしなくてもいい。デビューは華々しくなくていい。

デビュー時点で大ヒット作の構想はなくていい。
何が大ヒットするかは分からない。

イチロー選手はドラフト4位。
野村克也監督はテスト入団でしかもブルペンキャッチャー。
天才とは結果論。あとになって他人がそうであるか決めること。
新人が天才かは編集者も読者も作家本人も分からない。

「言われたものを書くのは嫌」「原作付きは嫌」
試合で使ってもらえないと実績を残せない。実績がないと1軍には行けない。
名球会選手も下積みがあってできたこと。まずプロで3年生き残ること。







3月3日

●プロに近づく方法は原稿を書いて投稿すること。

漫画の学校に行くことでも、アシスタントになることでも、東京に住むことでもない。

持ち込まないと自分の現在位置が分らない。
自分が何が得意か苦手か、どういう話に向いているか分からない。
自分の課題も、これから何を努力すればいいのかも分からない。

いくら素人から「面白い」と言われても雑誌に載せるか判断するのは編集者。
編集者がどういう作品を載せるのかを分析する。


●どの程度の出来なら載るのか

雑誌に載る新人の読み切り漫画。ここが当落線上。
この出来ぐらいなら試してもらえる。それと比べて今の自分はどうなのか。
「新人の読み切りなんて絵も話も下手」と思っても
載らなかった自分の作品はそれよりも下だと自覚する。







3月5日

●「もうちょっと力をつけてから持ち込みたい」はダメ

まず持ち込んでみる。
自分の今の実力を知る。自分が天才かそうじゃないか知る。
無理なくマイペースに納得できるまで、ではダメ。

自分が納得する作品を作って持ち込みたいと思ってもそれは作れない。
自分の頭の中で100点の作品でも、
それを画にするにしても文章にするにしても
技術が伴わなかったら形にできない。
プロのベテランならそれができることであって新人には無理。
それに自分が100点と思っているだけで、
編集者も読者も20点ぐらいに評価することは多い。

「プロになるというのは自分の店を出すようなもの。
まだ力がない状態で読者に商品を提供するのは不本意」
と思うかもしれないが、まずプロになって力をつけるべき。
漫画は店舗も事務所も持たずにできる職業。
失敗したからと言って多額の負債を負うようなリスクはない。
「自分の看板に傷をつけたくない」というのなら途中でペンネームを変えればいい。







3月6日

●心の準備なんて必要ない

というかできない。「心の準備」は行動をしない言い訳。
時間(タイミング)が来たら決めていたことをするだけ、と考える。
結果を考えない。作品を作ったら送る。すぐ次を作る。

緊張しない状況というのは、場数を踏んでそれをすることに自信がある状況。
初めてのことでそんな状況はない。緊張はして当然。

ベストコンディションで勝負に臨めることなんてない。







3月7日










3月8日










3月12日

●「あの編集者は分かってない」

デビュー作は自分が面白いと思えなくてもいい。
なぜなら自分が読んで面白いと思えない作品も雑誌に載っている。
それは編集者がGOを出したから載っている。
好きな漫画家の初期の短編集はそんなに面白くなかったりする。

「自分が面白いと思えないものは描きたくない」
「自分が納得したもので勝負したい」というのならデビューはできない覚悟でどうぞ。
これは新人の話。10年プロで生き残っていれば描きたいものは描けるはずなので、
それまでは修行や下働きのつもりで漫画を書く。

読者のことより編集者のことを考える。
実力主義の世界だけど実力の分からない作家に連載はさせない。
人気を決めるのは読者。載せるかどうかを決めるのは編集者。
新人は自分が納得する作品を作るのではない。
自分が納得しなくても雑誌に載る作品を作るのが先決。
自分が納得する作品は10年後に描けばいい。

学校に行きたくない。作家になるならこんな勉強必要ない。
仕事に行きたくない。自分はこんな仕事をしたくない。
それは作家になっても同じ。
作家として生きていくためには書きたくないものを書くことも必要。

役者志望の人が「こんな役やりたくない」「脚本がつまらない」
と言って断っていたら仕事が来なくなる。
「エロを描け」と言われるとすれば女の子を書くのが上手いと
認められたわけなので仕事を受けたほうがいい。







3月15日

●編集者から返事が来ない

根本的にダメだから返事が来ない。
ちょっと書き直したぐらいではダメなレベル。
編集者が掲載の見込みがある作品だと思わなかった。

漫画原作はそもそも読んでくれる編集者は10人に1・2人。
そのうち返事をくれる編集者は5人に1・2人だった。

返事は来ない・賞は落選の前提で期待して待たない。
返事を待ちながら次回作を作る。

編集者は作品を全部ちゃんと読んでくれるのか。
前半が面白ければちゃんと読んでくれるはず。

宝くじの当選発表を見るとします。
見る前はドキドキしています。
1つ目の数字でハズレが分かりました。
残りの数字を全部見ますか?







3月19日

●「面白い」を求めてはいけない

料理でも自分の「おいしい」と他人の「おいしい」は違う。

子供のころ面白いと思ったコロコロコミックを
大人になった今そこまで面白いとは思えない。
男性はハーレクインを面白いとは思えない。
女性は漫画ゴラクを面白いとは思えない。

男性と女性。子供と若人と中年。
同じ男性でも好みが違う。同じ人でも気分で違う。
漫画雑誌で作品のアンケートはあるけど、
多数決で決めれるのは面白さではなく好み。

「面白い」に上も下もない。
「面白い」に絶対無比・完全無欠はない。

面白いか・雑誌に載せるかを判断するのは編集者。
編集者は自分の好みや多くの読者の好みで売れるか判断する。
それが自分の好みと大きく違う場合に合わせて書く?書かない?







3月20日

新人「何回もやり直しにされて何が面白いか分からなくなってきた」

料理でいえば、新人が醤油ラーメンを作った。
編集者は「これでは全然ダメだ」と言う。
編集者は味噌ラーメンを求めているがそれは伝わらない。
新人は醤油ラーメンを改良して作り直す。
編集者は「まだダメだ」と言う。
新人は悩む。この醤油ラーメンのどこが悪いのか。
自分の「おいしい」は他の人にはおいしくないのか。
新人は訳が分からなくなりながらまた醤油ラーメンを作る。

面白くないのではなく、編集者と求めるものと違った。
自分にとっての面白さを追求すると泥沼にはまる。
面白いものを作るのではなく、編集者の好みやニーズに応える。

編集者が「この醤油ラーメンを改良してください」
と言うとしたらそれは掲載に向けて詰めの段階。







3月22日

僕は多くの根本的間違いをしてきました。

漫画原作は長編だと思ってましたが短編を書くべきでした。

小説形式ではなく脚本形式で書くべきでした。

ストーリーを凝るのではなくキャラを凝るべきでした。

独創的な話ではなくベタな展開を書くべきでした。

自分が納得するものではなく編集者の好みを作るべきでした。

時間をかけていいものを作るのではなく短時間でどんどん作るべきでした。

自分が向いているのは小説でした。







3月23日

●その他雑感

作家を目指す人に言いたいのは「書け」と「急げ」。

時間は節約すべき。生活を見直して時間を作る。

恋人はいていい。自分にプラス。急げ。
手塚先生も結婚して子供がいた。
すべてを漫画に捧げれば良い作品ができるわけではない。

他人に意見しない。
良かれと思っても他人の作品や人生に意見しないほうがいい。

他人の悪口を言わない。自分の悪口を言わない。

喧嘩を売らない。喧嘩を買わない。他人の喧嘩を見ない。

作品と心中してはいけない。作品は書いて捨てるもの。







3月26日




ワナビー=志望者。





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