2019年1月



1月6日

迫田監督の話つづき。


まして大阪桐蔭なんかとかゆうたら素材がええのを全国から探して集めてきて、
そいつらはなんやゆうたら今は「プロに入りたい」と言って入ってくるんです大阪桐蔭は。
集めるのと同時にプロに入った平田だとか森であるとか中田であるとか、
それらの主力が見に来て「お前の姿勢じゃプロにはなれんよ。もっとこうこうこうせにゃあ」 
それはやっぱりよく聴きますよね。監督が言うよりも西武の森が来て
「今そんな走り方しよってプロは絶対お前をとらんよ。もっと走らんと」
「もっと力をつけにゃダメよ」とゆうたらそれはやっぱり誰が言うよりも聴くんですよ。

そこらのところで良い結果が出よるんです。選手がものすごく信頼してくれてぱっと聞いて、
こうじゃと1を聞いたら自分でもっと砕いて2とか3とかにしていくようならいいんですが、
もう1をやったらええんじゃと、それだけしかせんですよ。
だからちょっと困った時にはもう直しようがないんですね。これが困ってます本当に。

──トリックプレーを初めて見たというのも中学同士でそういうことをしないということなんでしょうか

ないですないです。だから教える人がそういう教え方をもうせんから、
親自体が野球をやれゆうたらホームラン。「大リーガーみたいにホームランを打て。
そんな短く持って振ったらホームランにならん」 そのスイングを小さくしようとしても難しいんですよ。
本人がやる気がないとそれがいいようにならんですね。なんとかそのあれをしたいんですがね。

ものすごくあれして、例えば1年からすごく一生懸命やって、
レギュラーバッティングは必ず最初に投げて、
「おーこいつは一生懸命やるけぇあれせにゃいけんな」ということで試合に出るようにしたりしよったけど、
ええがにいかんな、ええがにいかんな。2年になってもええじゃないか、
これだけのことができるようになったじゃないか、こうしなさい言ってもね、
自分のことをやらんとダメという感じがあるんですよ。
「自分の投げ方じゃないと僕はダメなんじゃ」と。いやダメなんだからこうせぇゆうても
「自分はこれでないとダメなんです」ということが。

まあ安易にやっとるというか、性格的にも淡白で、ボール球続いたらもうダメなんですよ、
というピッチャーはおるんですよ。よう聞いたら家が結構裕福で、
小中で学校で自分一人で行ったことはないんです、全部車で送り迎えなんです。
そういう形でわがままに育っとるから、結局ちょっとやったらもう淡白なんですよ。
もうみんながやってくれるから。だから投げてボールになったらもうどうでもいいみたいな。
何をしよるんやゆうても、小学校中学校でそんな生活をしとるのを、
高校になって直せゆうてもね難しいんですよ。
だからやる気になる言うたら今のプロの選手が来てから「こうしてみぃや。
そしたら絶対違うんじゃ」言うたらですね。そこらのことができさえすればいいんです。

こっちの言うことを聞かんから「じゃあもうお前はダメじゃ、それをやらんのんじゃったら」と言ったら、
今度は反対に「わしはもうダメ」になったとかね。あれがすごく早いんですよ決定するのが。
ダメとかええとか。「わしはええ」 ええことないよ、何がええんやお前は。





1月13日

迫田監督の話つづき。


今打ったのは8番かな、ダブルプレーを。これが初球です。
こいつがだから3打席立って7球放らしとるかな、7球も放らしてないね。
1本はヒットがあったかな。だから7番8番が1・2球で、3打席を5球で終わっとったら
そのチームのあれは大したことないです。それがわからんのですよね。
反対にここで狙わにゃいけんぞという時はまたおかしくなるし打てんし。
大体野球は打つものと守るものが同じような感じになるから、
打てるようになったら守備もよくなるんですよね。

これなんかは昨日もあれしとるんですが。変化球を磨きなさい。
変化球を2球投げて真っすぐを1球投げなさい。
真っすぐが簡単なんですよ、打たれるんですよ。
だからやれゆうても3球投げたら2−1なんですよ。ストライクが入らんのんですよ。
だから今度はしょうがない、大したことがない真っすぐでいかにゃいけん。
真っすぐはストライクが取れる。それは打ちやすいから打たれますよね。

だから変化球を自分で作りなさいよ。
いつでもストライクが取れるボールを作らにゃダメですよゆうてもね、
「わしは真っすぐがいいピッチャーなんだ」と。ちょっと見た目はいいんですよ。
でもバッターにとっては打ちやすいボールなんです。それがわからんのんです。
それで真っすぐばっかり一生懸命練習する。
それで大したことないボールで行くんで、それは打たれますよね。

先発した奴が今4番かなんかに入ってるけど、初回にカンカンと2アウトですよ。
3番4番5番にヒット打たれて2点入っとる。それで5回まで投げたんかな。
結局2回はトップバッターがヒット。3回もトップバッターがヒット。
もう全然ね、だからどういう風なことをしたらお前打ち取るボールを投げれるんやと。
わからんのんですね。あれがね、自分では良いボールだと思っとるんですよ。
1−2から投げるようなボールじゃないんですよ。
まだストライク付近に来よるからええんですけどね。
何を言われてもわからんのんです、真っすぐが打たれとるというのが。
これ2アウト、カウント3−2、そしたらこのボールしかない。
このボールが打たれるということがわからんのんです。こっちはBチームですからね。







1月20日

迫田監督の話つづき。


──チームを勝たせるために自分がこう変えようとかでなくて
「これで勝ったら自分が気持ちいいから」とか「これで自分が成功したい」とか
個人競技的な考え方なんでしょうか?

結局あれなんですよ、個人競技になっとるんですね、自分だけのあれで。
だから前に卒業したキャプテンに、お前5打数4安打4ホーマーと、5打数4三振。
4ホーマーだけど試合に負けるのと、もう片方は2対0で勝ったんよ。お前はどっちがいいか。
「それは僕なりには4ホーマーがいいです」「4ホーマーでも試合に負けるんよ」
「でもそっちのほうがいいです」「それでお前がキャプテンじゃチームも勝てんから
キャプテン辞めなさい」「僕は法政大学に行きたいのでキャプテン辞めたくないです」
「法政には行けるようにしてやったっけぇ」「キャプテンを辞めるのはちょっと考えさせてください」
「お前入れんのをようやくあれしたのに。じゃあ行くな。行かにゃあええじゃないか」
「ちょっと考えさせてください」「何を考えとるんや」

──アドバイスを聞かない選手は最後まで聞かないですか?

結局自分では、自分のボールはこれがええんじゃと思っとるんですよ。
だから自分で投げたボールが死んどるとか生きとるとか、それが分からんから、
そういうところがだから、小さいころからただ一生懸命投げてるだけで、
それが良いボールだと思っとるんですよ。監督さんもそうですよ、
ベンチからぱっと見てこのボールは良いボールよ、このボールは死んどるよとか
わからん人が多いんですね。今はそんなに野球せずに監督になる方が公立高校なんかおられて、
監督というのはサインを出すのが監督だと思っとって、どうしてこんなサインを出すんですかと。

例えば9対0で負けとって、6回ぐらいであと1点取られたらコールドゲームですよと。
それなのに二死ランナーなしでバッターに2−1でサインを出されるんですよ。
何のサインかですよね。バッターもまたそれがぱっとベンチを見て「はい」。
馬鹿じゃないんか。何のサインがあるんか。ホームラン打てゆうんか。
でもそれをコーチでもベンチに入って勘違いするのがサインを出すことですよ。
とにかくサインを出そうとする。だから選手にすごくうるさく「あーせぇこーせぇ」言って。
で選手も打ちにいくことよりもベンチのサインを見ることが多くなってくるんですよ。







1月20日

迫田監督の話つづき。


──チームを勝たせるために自分がこう変えようとかでなくて
「これで勝ったら自分が気持ちいいから」とか「これで自分が成功したい」とか
個人競技的な考え方なんでしょうか?

結局あれなんですよ、個人競技になっとるんですね、自分だけのあれで。
だから前に卒業したキャプテンに、お前5打数4安打4ホーマーと、5打数4三振。
4ホーマーだけど試合に負けるのと、もう片方は2対0で勝ったんよ。お前はどっちがいいか。
「それは僕なりには4ホーマーがいいです」「4ホーマーでも試合に負けるんよ」
「でもそっちのほうがいいです」「それでお前がキャプテンじゃチームも勝てんから
キャプテン辞めなさい」「僕は法政大学に行きたいのでキャプテン辞めたくないです」
「法政には行けるようにしてやったっけぇ」「キャプテンを辞めるのはちょっと考えさせてください」
「お前入れんのをようやくあれしたのに。じゃあ行くな。行かにゃあええじゃないか」
「ちょっと考えさせてください」「何を考えとるんや」

──アドバイスを聞かない選手は最後まで聞かないですか?

結局自分では、自分のボールはこれがええんじゃと思っとるんですよ。
だから自分で投げたボールが死んどるとか生きとるとか、それが分からんから、
そういうところがだから、小さいころからただ一生懸命投げてるだけで、
それが良いボールだと思っとるんですよ。監督さんもそうですよ、
ベンチからぱっと見てこのボールは良いボールよ、このボールは死んどるよとか
わからん人が多いんですね。今はそんなに野球せずに監督になる方が公立高校なんかおられて、
監督というのはサインを出すのが監督だと思っとって、どうしてこんなサインを出すんですかと。

例えば9対0で負けとって、6回ぐらいであと1点取られたらコールドゲームですよと。
それなのに二死ランナーなしでバッターに2−1でサインを出されるんですよ。
何のサインかですよね。バッターもまたそれがぱっとベンチを見て「はい」。
馬鹿じゃないんか。何のサインがあるんか。ホームラン打てゆうんか。
でもそれをコーチでもベンチに入って勘違いするのがサインを出すことですよ。
とにかくサインを出そうとする。だから選手にすごくうるさく「あーせぇこーせぇ」言って。
で選手も打ちにいくことよりもベンチのサインを見ることが多くなってくるんですよ。





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