2019年2月



2月3日

迫田監督の話つづき。


昔甲子園で解説に行って観よって、これ監督さんがノックバットをキーにしてますよ。
今いらわんからいいですね。5対0で負けとったのがカンカンカンカンと2回に2点取って、
5対2でまだランナー残っとる。監督さんがノックバットをいらい出すんですよ。
いやーいらんほうがええんですけどねー。もったいないですねー。
良かったのがちぐはぐになって、バントしたりエンドランかけたりして、点が入らんようになった。
放っといたらボンボンボンボン点が入るのにね。銚子商業があれするまで千葉で、
ほとんどバントなしでガンガンガンガン打つチームだったんですよ。

ところが甲子園に来たら「バントせにゃいけん」ゆうてバントするんですよ。
それで結局無死一塁で3番バッターが「よっしゃ打ったる」ゆうたらバントのサイン。
え、バント?バントしたことないんですよ県大会で。 しょうがないバントする。
結局それで失敗してちぐはぐになって。次の4番をまたバント。
したことないことをするというのは難しいですからね。結局それでダメになって点が入らん。
ツーアウトからはサインがないんでガンガンガンガン打って点が入ったですね。

私があれするのが、これは甲子園でする戦法ですよと。
それはどういうことですかゆうたら、こういう時にはバントしませんよ、
ここでは打ちますよということを、平生の中でやっとるわけですよ。
このチームとやるゆうたら、例えば江川とやるのに好き勝手打ちにいけゆうたって、
打てんのんじゃと。打てんから今度はそういうことをきちっとした話をしましょう
ということになるんであってね。それらがわかる人とわからん人がおって、
わからんとやっぱりすごい難しいです。

広商の時の選手なんてゆうたら、「このピッチャーええぞ。気をつけにゃいけんぞこれは」
ゆうたら選手らが「ちょっと見よう」ゆうて見てですね、
「監督これあれですね、3回まで点取らんでええですね」「ええよええよ」
「3回までは守ろうで。佃しっかりせえよ。トップバッター出さんようにせぇよ。
わしらはしっかり守るけぇ。ええな」 攻撃は3回までの打席で、どのボールを打つか決める。
別に点を取らんでもええですね。4回からが勝負よと。何を打つかもう決めとると。
そういうことがぱっと選手から出るんですよ。それが今は、言っても言ってもわからんけぇ
もうむちゃくちゃするんですよね。そこらのあれができるようになったら
今のチームゆうのは絶対にそう簡単に負けはしないですよ。
これらもだから8月1日から試合しだして、1敗しただけですからね。
それが公式戦になったらダメなんですよ。

(打者が内野ゴロ)
あんなんで、なあ(カウント係)、久しぶりに出してもろうて、あんな走塁じゃいけんよな。
全力疾走じゃないんじゃけぇ。じゃけえこれじゃダメなんよ。
これはすごい良いバッターぐらいに思っとるんですよ。
それでちょっと当たりが悪かったら走らんのんですよ。そんな馬鹿なことはないですね。







2月10日

迫田監督の話つづき。


──卒業生の坂本光士郎投手がヤクルトにドラフトで指名されました。
本人と何かお話しされましたでしょうか?

それはあれですね、プロに入ったらこういうあれが、
例えば先輩がおったら先輩に挨拶するし、広島の方がおるんじゃったらちゃんと挨拶する。
例えばね、達川が去年来て「山岡はあれはダメですよ」「どうしたんや」 
オリックスに入った年に会ったんだそうですよ。
「山岡君あんた広島か」「はい」「わし達川じゃけど知っとるか?」「知りません」「あーそう、ありがとう」ゆうて。
そんな失礼なことをね、あれしよったら絶対良くないですよ。それは育ててもらえないですよ。

私はあの小山先生ゆうて、鳥取のワールドウィングの先生で、
そこへ田中大輔に「行け」と言ってたんですが、
「27日から先生一週間ほどお願いします言うたるから」 
そこには一番の親分が山本昌投手なんですよ。
それから岩瀬投手とか、中日の投手陣が結構行くんですよ。
だから行ったらキャッチですから「ちょっと受けてくれ」とかいろんな形ができるんですよね。

それで知ってもらっとったら、キャンプに入る時に、山本さんや岩瀬さんはキャンプは
二軍スタートなんですよ。それで調整しながら一軍に行くんです。
最初の二軍で「大輔ちょっと受けてくれ」ゆうて、ぱっとやってもらってかわいがってもらえるんですよ。
バカだからその時に後援会ができるとか、その挨拶に行くとかで日にちがなくなって、
バカお前いい加減にせぇ。その後援会がダメになった時に面倒見てくれるんならいいですよ。
絶対面倒を見てくれないのに、田舎から出たプロ野球選手で騒いでもらっとるだけでね。

結局最後のあれなんかでも、柳瀬が1級上か、柳瀬のことを心配しよるんですよ。
柳瀬はソフトバンクにドラフト7位ぐらいで入ってますからね。
年俸はどうかゆうたら田中は650万です。柳瀬は4000万です。
それなのに柳瀬の心配をしとる。お前どこを考えとるんや。心配はお前よゆうて。
650万円しかもらってない奴が4000万もらう奴の心配する必要ないじゃないか。
馬鹿じゃけえね、すぐ自由契約になりましたよ。
その時ちょうど達川が中日のコーチでおりましたから、
達川が話をしてくれてオリックスに入れてもらったんです。

そういうようなことがあるんで、坂本にも達川さんは広商じゃけど広島の先輩よ。
何々さんも広島の先輩で会ったら挨拶とかしないとダメですよとか。教えにゃいけんですよね。
投げることとかなんとかは、それはもうプロのあれですからね。そんな技術的な事は言わんです。
かえって抵抗すると思いますから。迷ってどうこう言えばあれしますけどね。そんなとこぐらいです。
まあできたら小山先生の所に行ってから、冬は一週間ぐらい過ごすようにしたら違うよと。







2月17日

迫田監督の話つづき。


──監督さんの本を読ませていただきましたここまでノウハウをばらしてしまっていいのでしょうか?

私はだからこれあれしたから、自分が0になった感じで、また新しく作ろうと思うあれを思ってますから。
燃えていますそういう意味で。

──本を出して反響や感想など言われる事ありましたか?

だいぶ色んなあれですね、質問とかなんとか来たりとか、結構早く読んで「こうこうです、面白かったです」とか。
南陽工業の監督なんかは「感動してから寝てないです」とか。そんなことを言われたです。

──監督さんの意図としてはこの本によって高校野球のレベルが上がってほしいということは?

上がってほしいとかなんとかじゃなしに、野球が段々雑になっとるから、
高校野球というのは力がない人が集まってやっとるんですよ。
ちょっとすみません、行ってきます。

(監督さんはベンチ前で選手たちを叱咤。戻ってくる)

はいすいません。つい熱くなってきました段々ね。
優しく言ったほうがええんじゃろうなと思いながらね、いやーそれは本当にね、
何回も同じ事を言うようになるけぇね。あれなんですよ、だめじゃ言うんですけど、どうしてね、
ここらのあれが我々と違うんかなと思うてね。どうしてその違うようにせんのんかね。

8月に1敗しかしてないなら、西条農業には勝てにゃあ。
西条農業とは練習試合して6対3と11対0で勝っとるんです。それで本番(秋大会)では負けたんです。
そしたらいかに真剣にやる時に自分らの力を出せんようにしとるかですよ。
それが分かったらこれらは絶対強いんですよ。私見てからね、今までね、
8月1日からゲームして1敗なんてチームはおらんのんですよ。それだけ強いのにね、
いざとなったらみんなバラバラになるんですね。勝つためにはみんなで話し合って、
簡単に打たずにあれしようやとかですね、守りは絶対エラーなしにしようで、
トップバッターを絶対打ち取ろうでとか。

ピッチャーがエース格だというのにね、
いつまでたっても、Bチームに2アウトから3本打たれて2点。それも表に4点もらってですよ。
自分らが打つ時に4点取られたら強いチームだなと思って、2アウトから自分らは点取れんくせに、
Bチームに2点取られたというのはものすごく大きいんですよ。
次はどうなったんかといえば、0に抑えたけど2回はトップバッターにヒットです。
3回もトップバッターにヒットです。いかに不細工なボールになっとるかということが分からんのんですね。

名球会入りというのは200勝です。200勝以上のピッチャーが言うのが、
本当に今日は調子がいい、すごくボールが来ている、同じピッチャーが200勝以上しとっても、
調子がいい悪いはすごくあるんだそうですね。本当に自分が調子が良くて勝っとるのは20勝ぐらいだそうです。
あとの180勝は相手がミスしてくれたりとか、味方がものすごく打ってくれたりとか。
いろんな中でそういうことが、でもこういう話をして分かるでしょ? 
わからんのんですこれらは。こういう話が。ここがものすごく腹が立つ。
どんなに練習したって、いざ本番になったらダメになるんですね。困ってます。







2月24日

迫田監督の話つづき。


──カープはなぜ日本一になれなかったのでしょうか?

やっぱりあれは違います、投手力。DHでやってる野球、打つ野球になるんですね。
その打つ野球とやった時に、パ・リーグの投手力というのはやっぱり強いです。
いわゆる中継ぎが150以上出るような、カープのフランスアか、あれぐらいの力を持ってますよ。
中崎がストッパーで出てきたらそりゃあ、競っとったら難しいです、MAXが150いかんですから。
なんぼ変化球がどうじゃこうじゃゆうても、バッターは打ちます。
だから最後にホームランカポーンと柳田ですよ。バットが折れてホームランですよ。

去年は森が8回を投げて、9回がサファテなんですよ。今年はサファテがいないんです。
森が最後です。丸を4球で三振。それがどういうことかゆうたら、フォーク真ん中ストライク。
2球目フォーク、近いボールで空振り。3球目ワンバウンド、ボール。4球目フォークを空振り。
全球フォーク。何キロか。145、142、143。 全部それだけのボールです。
真っすぐとほぼ変わらんのんです。それでもっていってカットボールが142・3キロ。
真っすぐは153キロ行きます。そのあれでもって丸は打ち取れる。達川(コーチ)ですこれはね。

だけど1番あれなのは、交流戦のやった時に鈴木がいなかったんです。
鈴木がすごく成長しとったんです。だからホームランを3本ぐらい打っとるんです。
最後森が必死になってサードゴロかに抑えたけど、やっぱり鈴木は力を持っとる。
これは内川とキャンプしてますからね。やっぱり違いがありますね。
丸に対してあのフォークじゃったら抑えれること。4球全部フォークですから。
簡単に三振で終わったですね。丸に対してのあれは絶対に、こういうふうな攻め方というのは
できてたんじゃないですかね。ただし鈴木が成長しとったからじゃけど。中継ぎがカープとは違います。

例えば高校野球の日米野球でも、山岡が出た時に負けたんですよ。山岡が147がMAXかな。
だけどスライダーが136キロですごいよかった。
それで西谷監督は同点で7回の時に、一三塁だったかな2アウト。リリーフで山岡。
これダメです、投げるんじゃったら安楽じゃないかなと思ったんです。
なんでかゆうたらアメリカなんてゆうたらストッパーがきちっとおるんですよ。
アメリカというのはすごくローテーションがしっかりして、日本のように途中から出てこないです。
もう絶対今日はこいつが先発です、それで中継ぎがこの人で、中継ぎでもあれですからね、
プロと一緒で15球ブルペンで投げた。そしたら次にまた肩を作れということはないです。
お前はもう今日は上がり。だからストッパーと言ったら150キロ以上投げるピッチャーなんです。

そんなのを打っとるんだから、147キロがMAXの、スライダーがええからゆうて、
それは通用せんです。結局2mあるやつにガツンと内野安打打たれて、
勝ち越しの一点を取られて負けたんですね。そこらのところが西谷監督がまだ甘いよゆうて、
そういう計算ができてないから、日本人には通用するスピードとスライダーがあるゆうても、
やっぱりダメですよ。結局は自分の所のチームのほうがやりやすいんじゃないですかね。
だから2年挑戦して2年とも負けたですね西谷監督。





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