2019年6月






6月2日

迫田監督の話つづき。


──若い頃から監督をされて、同世代の監督はグラウンドを去った方が
たくさんおられると思いますが、でもそんな中で監督はずっとグラウンドに
おられ続けられたというのは、これはなんでですかね?

あのー、全然、だから毎年毎年新しいチームになるんで、もう全然、
そこで終わってどうこうというふうな気持ちにならんのんですね。
もう終わった途端に、もうおった選手はのいて、新しい奴をどうしたらいいかということしか
考えてないですから。ずっとそれが 、ええーゆうたら25年経ってましたゆうような感じですね。
私と同じ年代の人と比較した場合に、すごい幸せだったという気がしますね。

──監督の中で1つの終わり、1つの区切りが次の始まりみたいですか?

そうですね。もう終わる前に始まっとるかゆうぐらいという感じが強いですね。
だから最初の頃はぱっと、あのー、負けたゆうて腹立って、ぱっと旅に出る。
そしたらすごい寝とっても寝とれんで、すぐ帰ってくる。また練習とかいうことでね。
そんなことを最初のうちはやりよったですね。それでやっぱり選手が私の言うことを
分かってくれて協力してくれるようになったですね。
それが今度は現在いうのは変わってきたあれは自分の娘が子供を育てるのを見て、
親というのはやっぱりこれぐらいのことをやるんじゃなと。大した子供じゃないのに、
大した子供みたいな形でやっとることを、私もある程度それらを見て対応してやらんといけんなと思いましたね。

──監督の中で次に何か始まりそうですか?

そうですね。だから体作りをとにかく主にして、あれしますし、
金光がああしてやるようになったとゆうたら、いやいやまだまだがんばらにゃいけんな
という気持ちがありますね。ただ今のところはもうあれで、特に3年生の動き(進路)だけは、
きちんとしてやってやらんといけんなと思いますから。それが済んでからじゃないと、
そしたらもう当分ちょっとゆっくり身体作りに専念して、それでまたちょっと考えようかなと思います。

──今日はどうもありがとうございました。

いやいやすいません。







6月9日

迫田監督の話つづき。

NHK退室。高田入室。OBで大学野球のコーチ?も入室。

──監督さんノックは打ちましたでしょうか?

打ってないんですよ。結局ね、あれしてあまり余計なことをしちゃいけんと思ってやめたんですよ。
(僕がOBに説明)
もうね、体が弱いからバット持っただけで体が揺らぐよ。
じゃけどあれして、そんなにわしにとって騒ぐことはないのに、ノックなんかしよったら、
また変にパフォーマンスしよるみたいになるけぇやめたほうがええと。

──監督さんノックを打つ練習はしていたんですか?

してないしてない。沖縄でもやろうかなと思いながら、やっぱりやめとこうか、変にあれするよりも。
でも少し体力がついたらバット振ろうと思っとります。

──今もトレーニングジムは通われていますか?

通ってます。体はまだ変わらんね。じゃけえね、ウォーキングマシンがあるじゃない。
あれで手を離して歩きよったらヤバいんよ。じゃけえ、もうほいじゃけえ、
走るなんて言ったらスピードがあるじゃない。走るなんてできませんよ。
それはあそこでこけたらね、みんなに迷惑かけるじゃない。こけんようにあれして。
ほいでも30分じゃけえね。ほいでも3500歩ぐらい。

──引っ越されて何かしたいことはありますか?

ないない。もうあれして体力づくりだけで。あのー、娘が居るんですよ竹原に。
犬と猫ね、あのー、犬はすぐものをやれば来るけど猫をいうのは来んのよね。
今ようやくね、これぐらい離れてね、触れるぐらいでね。でも噛み付くしねそれでも、油断しとったら。
知らん顔して近くに行ってあれして、ようやく今触ってやれるぐらい。
猫ゆうたらね、少々ね、餌やってもね、それでなつくというのはないね。
犬と猫というのはものすごく違いますね。じゃけえ猫好きの人はわかりますよね。

例えば高島礼子さんがテレビで蔵をあれしに回りよるんよ。
こないだ竹原に来て、それをするのに猫好きじゃけえゆうて、
うちの娘の猫は観光大使で課長なんよ竹原市の。
辞令書ももらってるんですよ、漱石という名前でね。夏目漱石の漱石。
ほいで高島礼子さんが来るけど、なつかんじゃろうし失礼なことがなければええが
と思いましたが、いい具合になんとかおとなしくしとって。
ほいじゃけどカメラなんかでずっとやられるじゃない。じゃけえ相当興奮してあれじゃった。
大体納豆が好きな猫というのは珍しいですよね。
納豆を開けたら来るわけ。それがカメラがあったらやっぱり来んよね。







6月9日

迫田監督の話つづき。


──野球から離れるというのはいつぶりですか?

だから54歳でここに入りましたからね。
それまでちょっと社会人なんかにおったけど、ほとんどそれは野球らしい野球じゃないし。
やっぱり私は高校野球よね。高校野球のほうが自分らしいあれができますよね。
極端にゆうたら、社会人野球ゆうのは自分で休んどれる時間はあります。
高校野球はないね。マッサージ機があるんですけど、それに座る時間がないですよね。

どうしても見とかあれが多いですよねずっと。だからいけんのは 見とって、
ユニフォーム着てないゆうてここにおって、4時間も座っとったらね、
腰がやっぱりやられるね。ほいで私車に乗るでしょう。
じゃけえね、腰がね、すごいしんどいですね。
ほいじゃけぇ今一生懸命、体がこうなっとるのを直すのに一生懸命です。
そうかゆうて急にやったらまたおかしくなるけぇ、少しずつやりながらね。

(コーチが入室)
わしは、あいつ、ナオ、「何をしよるんか」ゆうたら泣きよったんじゃなあいつ。
おらんけぇ藤原に「こういうことを指示せぇよ」と言うのを、「お前どうしたんや」 
そんなん見たらかわいそうよな。大分ええチームになってきたんじゃがな。
オダがあっこに入ったらだいぶ違うじゃろ、ようなってきたら。驚くじゃろう、でも。
あれがだいぶようなってきた、スローイングが。ボール回しがだいぶ違うんよ。

弱いチームというのはやっぱりボール回しがダメ。
それでボール回しでもね、例えば大学なんかでも、どうしても馬鹿にするんよな。
ノックをたらたらたらたらやるような。やっぱりきちっとせにゃいけんのよ。
1番基礎なんよ。それをどうしてもあれして、だから肩壊すのは、
練習でたらたらしよって、試合で投げにゃいけんけぇ、肩壊す肘壊すんよね。

だからうちらがやっとるあれすればええんよ。
マシンで測って、サードから全員一塁に投げさせて、スピードガンで。
それで持田が158かな最高。サードゴロを捕って、助走をつけてもええんよ。
マウンドまで行っちゃいけんけど、その手前まではええんよ。
で、走って投げる、それはどういうことかゆうたら、
ボールを捕って前に走って投げるゆうたら、肩がようなってくるんよ。
うしろに下がったらどうしてもうしろで投げるけぇダメなんです。







6月23日

迫田監督の話つづき。


あとの人がいい具合に「進路ゆうのは迫田監督に任せますから
やってください」と言われればええんじゃけど、 新しい監督が
「進路のことも私がやります」と言ったら「そういうわけにはいかん」
と言うことにはできませんからね。
それでなるべく早く保護者の人に、新しい監督に「迫田監督に進路は
見て欲しいんです、ということをしたほうがええです」と。
それがずっと決まらずじゃけえな。それで明日決まるんじゃけえな。
そうなったらわしがどうしゃこうじゃ言われんのよ。

でも進路というのはやっぱり、そいつの合ったところというのがあるけえね。
難しい。いわゆる「あそこ行っても駄目で」とかね。
こいつはあそこじゃったら将来見てもらえるけぇこうしなさいとか。
学校いうのはそういうことを全く考えてくれんけぇ。
野球ゆうのはよその競技とは違うけぇね。そこらをわかってほしいんじゃけど、
そういうことを分かってもらえなんだら、子供らの進路とかなんとかはものすごく難しいんよね。

わしは「辞める」ゆうとるんじゃけぇ、わしをどうこうするようなことを考えんと、
あとの人を早く決めてパッとしてやらんと、
選手らも「この人で納得してこうしなさい」と言えばいいわけで。
わしは「どういう理由ですか」とか「なんでこの人ですか」とか、
全然なしでポンとやられると言ったら、わしもあまりいい気分はせんけどね。
そうかゆうて文句言ってるわけじゃないんじゃけえね。

保護者の中でもわっと揉めるというのが、なんでゆうたら学校側につくのがおるんよ。
それは入る時から学校側に「こうこうでお願いします」と入っとるようなのは、
やっぱり「学校がそう言うならそうしますから」と言ってそれで今揉めよるんですよ。

──監督さんは選手を集めて何かお話はされましたか?

それはしてないです。もうね、泣いとるけぇね。もう大体終わって、公式戦が。
ほいで4・5人来たやつが泣いて。いやいやもう、ちょっとやめておこう、
NHK さんが入っとったしね。それで明日ちょっとやろうかなと思ってます。
そういうあれはね、明日10時に新しい監督は発表するというけぇ、
それからあれして、この人があれじゃったらちゃんとついてやりなさいよと言おうかなと思って。
明日10時に決まるゆうてわしにも紹介なしじゃけえな。







6月30日

迫田監督の話つづき。


──明日選手たちにこういうことを話そうかなというのはありますか?

別にそれはないです。その時の雰囲気が、結局こいつら泣くでしょうからね。
そういう場面あんまり好きじゃないんですよ。
今日最後ピッチャーもキャッチもファーストもショートもサードも、もう涙を流してやりよるけぇ。
清原選手が日本シリーズで、巨人に勝つゆうたときにあれしよったような。
あんな純粋な心があったのにね。なんでヤクなんかをやるんかねゆうて。

日本シリーズで巨人が勝った時に、3勝3敗で江川が7戦目を2対0で9回の裏。
二死二塁でカウント1-2。それでウイニングボールを絶対わしがとるんじゃと。
インハイにぽっと投げてガツーンでピッチャーフライボールが良すぎたら三振でキャッチなんですよ。
インハイ以外だったらファーストゴロか外野なんですよ。
自分が捕るゆたら自分が捕れる範囲に小フライじゃないとダメなんですよ。
じゃけえ強く投げてもいけんのんですよ。山倉はアウトコースに構えとるんよそれをインハイ投げて。

──「来るな」と言ったやつですか?

そうです。「来るな。わしが捕る」と。そんなのできんですよね。
今はだからそういうことがね、金属バットでなくなったよね。
そこらをぱっと分かるような「よっしゃここに投げてやろう」とか、
「こいつはそうでもないけぇ真ん中行ったろう」とか「ゆるく投げたろう」「次は速く」とか。

昨日でもカープをちょろっと見たけど、縦の変化にちょっと弱いね。
横とかなんとか打てるけど、縦の変化にちょっと弱いね。
昨日の外人のあれが縦のカーブは結構あれで、鈴木がホームランを打ったのも、
2-2からその前に同じように変化球投げとってボールになったんかな、アウトコース。
第1打席では2-2からアウトコース低めにボールですよ。それを空振りして三振。
一死一三塁で。ほいでランナーがおらん時にピッチャーがど真ん中。それをポコーン。
見よったらこれカープあれじゃな、縦の変化に弱いんじゃないかな。

カープに島内というのが入ったんですよ。今年ドラフト2位で。
これの親父を私が見とるんですよ。これは福岡教育大でね、頭がいいやつで、
頭がええんじゃけど野球は高校なんかではあまり行っとらずに福岡教育大に行っとるけぇ、
そんなにあれじゃなかったんですよ。ええボールは持っとったけど。
このドラフトがあったあとに、RCC の坂上さんが電話があって、
「いい話ですよ。島内知ってますか」「いやわしわからん」ゆうたら、
「今日島内さんのお父さんと会って、契約かなんかで来て、
『私迫田監督に教えてもらったんですよ。そのことを息子にゆうただけなんですよ」
と言われていました」「はあ、そう。それはあれじゃね」 

だけどその島内を見たらええのはね、ハートがええんよ。
沖縄行った時にちょうど投げよったんですよ。それで安仁屋さんが臨時コーチでおって、
バッターボックス立ったらボール違うてくるんよ。あーこいつはええわゆて。
ところがね、なんでかね、膝を曲げるんよ。ほいで投げるのに膝がそのまま伸びんのんよ。
だからどっちかゆうたら152・3出るのにまだ使ってない感じよね。
ほいでゆうたんですよ「膝を使ってないよ。伸ばしたほうがええよ」ゆうたら
ちょっとワインドアップしだした。ワインドアップしたらええんじゃけど、
そしたらコントロールがええがにいかんのよ。それがの伸ばさん感じで投げるんです。
じゃけぇもっとボールが行くと思うわし。膝を軽く伸ばしてベェーっとやったら。

ほいでこないだテレビでオープン戦をちょっと見て、1イニング投げて0じゃったんだけど、
その時にやっぱり上からで、あーやっぱり変えたんじゃな思ったら、コントロール悪くてフォアボール。
で、無死一塁になってセットになったらまた膝が曲がるんですよ。それでストライクは入りだすんよ。
あれはもったいないなー。気を付けにゃあれよ。6月頃に膝故障するよあれ。
「分かりました。気を付けさします」ゆうたけど。「まあ1年目じゃけえな、4勝でええよ」とゆうたんよ。
2年目に7勝で、3年目に10勝して。そしたら1億になるんよ。
大瀬良はちょっとハートが弱いけぇね。リーグ戦のあれなら投げれるけど、
だけど一本勝負になったら難しいと思うね。
じぇけぇあのー、あれで、クライマックスシリーズになったら弱いですよね。





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